肌の「糖化」に注意！老化を促進させないためのケア方法とは

肌の酸化についてご存じの方は多いかもしれませんが、「糖化」については酸化ほど認知されていないかもしれません。

しかし肌の糖化は酸化と同様に、肌の老化を促進させる危険性がある現象です。そのため、若々しい美肌をキープするには、酸化だけでなく糖化も防ぐ必要があります。

今回は肌の糖化の原因や糖化によって起こる肌トラブル、糖化を防ぐ方法について解説します。肌の糖化を防いで、老けを加速させないようにしましょう。

肌の糖化って何？原因は？

「糖化」と聞くと、糖分の入った甘い食べ物が関係しているのではとイメージできるでしょう。まさにそのとおりで、糖化には「糖分」が大きく関係しています。

糖化とは、糖分がタンパク質と結合し、細胞にダメージを与える現象のことです。「肌のコゲ」と呼ばれることもあります。

もちろん、摂取した糖分が全てタンパク質と結合するわけではありません。糖分は人間にとってエネルギー源のひとつですから、生きていく上で必要なものです。しかし、摂取し過ぎてしまうと糖分は余ります。この余った糖分がタンパク質と結合してしまうというわけです。

タンパク質と結合する糖には「グルコース（ぶどう糖）」と「フルクトース（果糖）」の二種類あります。フルクトースはグルコースの10倍の速さで糖化すると言われているため、特に過剰摂取に気をつけなければなりません。

肌が糖化するとどうなるの？老化が進むって本当？

肌が糖化すると、酸化と同じように老化が進行します。老化は誰にでも起こることですが、糖化すると老化のスピードが早くなり、実年齢よりも老けて見えてしまう場合があるのです。

糖化によって起こる肌トラブルには、くすみやたるみ、シミ、シワなどがあります。肌のタンパク質であるコラーゲンやエラスチンは、糖化すると固くなり伸縮性も失われてしまうのです。そのため、ハリや弾力が失われ、みずみずしさもなくなり、いっきに老けた印象に見えてしまいます。ハリや弾力の低下はシワの原因の一つです。

また、糖化したタンパク質が細胞に沈着すると、くすみやシミにつながります。糖化タンパク質は褐色のため肌がくすんで見え、褐色になることから「糖化は肌のコゲ」と言われるのです。

さらに怖いのは、糖化したタンパク質は分解されにくいという特徴を持っていること。分解されず残ったままになると肌のターンオーバまで乱してしまい、その結果できたシミが消えにくいといった肌トラブルも招きます。

一度糖化したタンパク質は分解されにくく、長い間肌へとどまることで様々な老化現象を招いてしまうため「予防」が何よりも大事です。

肌の糖化を防ぐためのスキンケア方法

肌の糖化を防ぐには、まず今のスキンケア方法を一度見直す必要があります。ここからは肌の糖化を防ぐためのスキンケア方法のポイントを説明しましょう。

紫外線対策を行う

肌の糖化は紫外線によって加速すると言われています。そのため、まず力を入れるべきは紫外線対策です。

日焼け止めを塗るだけでなく、化粧下地やファンデーション、フェイスパウダーなど、ベースメイクに使うアイテムは紫外線カット効果のある商品を選びましょう。

日焼け止めは汗やこすれで落ちやすいため、4〜5時間ごとに塗り直してください。塗り直しにはスプレータイプの日焼け止めがおすすめです。

糖化を抑える成分に注目

糖化を抑える効果がある成分には、

• ウメ果実エキス
• こうじ菌
• カルノシン
• ビルベリー
• セイヨウオオバコ種子エキス

などがあります。

スキンケアアイテムを選ぶときはこれらの成分に注目すると、より効率良く糖化を防止できるでしょう。ケアする際は摩擦に注意し、乾燥を防ぐことも忘れないでください。

糖化を防ぐには生活習慣の改善も必須

糖化を防ぐために忘れてはいけないのは生活習慣の改善です。余分な糖によって糖化が起こるのですから、糖分の過剰摂取を控えることは必須事項。そのためのポイントは以下のとおりです。

甘い物を食べ過ぎない

まずは甘い食べ物を食べ過ぎないよう注意しましょう。間食の回数を減らしたり、ジュースを飲む量を見直したりするのがてっとり早い方法です。ただし、糖分は体のエネルギーとなるものですから、一切摂取しないのはNG。「摂りすぎ」を防ぐだけでOKです。

低GI食品を積極的に食べる

血糖値の急激な上昇は糖化を加速させます。GIとは食後の血糖値の上昇度を示す指標のことです。

糖質の吸収をおだやかにし、その結果血糖値が急激に上がりにくくなる「低GI食品」を積極的に食べるのも糖化を防ぐ方法です。低GI食品とは先ほどお伝えしたように血糖値をゆるやかの上昇させる食品のことを指しています。

低GI食品には、

• 玄米のおかゆ
• 全粒粉のパスタ
• 牛肉
• 豚肉
• 鶏肉
• マグロ
• カツオ
• 玉ねぎ
• トマト
• りんご
• みかん

などです。基本的に低GIは低糖質を意識することでほぼ代用OKなので、ぜひ毎日の食生活にとり入れてみましょう。

まとめ

糖化は余分な糖分がタンパク質と結合することによって起こり、肌の老化を加速させる現象です。糖化したタンパク質は肌にとどまりやすいため、老化を予防するスキンケアや食生活が重要となってきます。実年齢より若々しい見た目を手に入れるには、酸化だけでなく糖化も防ぐことを心がけましょう。